物を食べると歯と歯の間には歯垢(プラーク)が溜まります。
こうしたプラークは歯磨きで取り除く以外にないため、
歯磨きをサボるとすぐに歯と歯の間は細菌の塊と化します。
この細菌は、毒素を出すため、歯茎が腫れ出血を引き起こします。
こうして歯肉炎が始まります。
さらに歯肉炎を放って置くと、今度は歯を支えている骨が溶け始めます。
これが歯周炎です。
歯周炎・歯周病の多くは強い痛みを伴わず進行する事が多く、歯が動いたり、
歯肉からの出血や口臭により自覚することがあります。
溶けた骨や深くなってしまった歯周ポケットを治療することは
容易ではありません。
この写真は当院のCTスキャンで撮影した、歯周病がかなり進行した患者様の画像です。
本来は赤線まで歯槽骨があるのですが、歯周病が進行し、骨が溶け出してしまい、
歯槽骨が青線まで下がってしまっています。
また赤丸で囲った箇所は、歯槽骨が溶けてしまい、CTスキャン画像で見ると、
反対側の歯が見えてしまっています。
ここまでくるとなかなか普段の歯磨きだけでは骨は再生しません。
歯が抜けた場合にはインプラントや骨の再生手術が必要になります。
ですので、まずはプラークを落とす習慣を確実に身につけることが
重要です。
当医院では鮮明なCTスキャンの画像から歯周の状態を把握し、
患者様に歯磨きの仕方から、食生活などの的確なアドバイスをいたします。
また治療終了後も必ず半年毎の定期的なメンテナンスを推奨しています。
歯周炎初期の方には歯科衛生士により徹底した薬液洗浄、
既に中等度まで進行した歯周炎にはYAGレーザー治療器により殺菌処置を行い、
歯周ポケット内を綺麗にする歯周手術まで対応いたします。
別の症状で来院された患者様にも歯周の状態は必ず伝えております。
虫歯はすぐに治療ができますが、歯周病はすぐには完治しません。
歯の健康を保つためにも要となるものなのです。